落とした腕時計

落とした腕時計

こんなことってあるのだろうか。

赤ん坊を腕に抱いて、片手には大荷物を抱えていた。ベビーカーを押していたのだが、ぐずり始めた赤ん坊がひっくりがえるような騒ぎだったので持ち歩いている簡易抱っこヒモにくくりつけて胸元に抱いていた。

ちなみにデパ地下で夕飯の買い出しをした帰りだった。

ベビー服のバーゲンをやっていたので、ついでに週末の夜用にちょっと奮発したお肉や惣菜がベビーカーのカゴには山盛りである。肩がけのマザーズバッグには哺乳瓶やらオムツやらがこれまたテンコ盛りではあったが、これをベビーカーにのせると重すぎるのか、他の荷物とのバランスのせいか、ベビーカーが倒れてしまうのだ。

それで仕方なく、「おうちまであと少し」と自分に気合いをいれて、片手抱っこ片手バッグでベビーカー押しという大技にチャレンジしていたのである。

で。

ようやく帰宅して、家についたとたんに寝た赤ん坊をおろし、汗だくの自分も着替えをすませ、大急ぎで肉やら惣菜やらを冷蔵庫へつっこんだ。

そこで気がついたのだ。

ん?

腕時計……。

細いループに華奢なフェイスのお気に入りのアンティークの時計である。高級ブランドではないが、名のしれた時計メーカーのもので老舗のアンティークショップで一目惚れした私の大事な腕時計である。

それが、ない!

というか、ループはある。ブレスレットの部分はある。そして時計の裏蓋はある!!!

が。

が、時計本体がない!!!!!

それが、どうやら留め金ごとはずれて、裏蓋の一番外側だけを残して本体をどこかに落としてきたらしい。あの大荷物だ。片手には赤ん坊を抱っこだ。この華奢な腕時計は何かにひっかかったか、強い力によって、フェイスをとめている留め金がはずれてしまったのだろうか。

赤ん坊をおいて、まさか探しにも行けない。

ものすごいショックだった。結婚して10年目にたまたま見つけて夫がプレゼントしてくれたものだ。金額の問題ではなかった。一点ものだから同じモノはないのである。

はずした腕時計をテーブルに置いてがっくりとうなだれた。

いっそ、まるごと腕時計がなくなったのなら、ショックの度合いも違ったのではないか……。

骨組みとエナメルと皮のループ部分だけが残ったそれは、骸骨みたいにテーブルに横たわっている。

あぶうあぶうあぶう。

と、赤ん坊が泣いた。いいえ、泣きたいのはママのほうなのに。

保健師

午後遊びの楽しさ

今日は、天気予報は一日中晴れで水遊びするには最適の日でした。息子の通う幼稚園では、 7月の今月は午前保育なので、一部のクラスのお母さんたちが、午後一緒に水遊びのできる公園で子供達を遊ばせませんか?という連絡をくれたのです。この連絡をくれたのが、うちの息子が大好きなお友達のお母さんでした。幼稚園で毎日遊んで大変昨日お友達なのですが、家が遠いためなかなか幼稚園が終わった後も一緒に遊ぶことができないのです。そういうことで、このようなお誘いはわが家にとって大変ありがたいものでした。

その日は、うちの息子は習い事があったのですが、息子のたっての希望で特別に習い事休んで、その遊びの会に参加することにしたのです。

向かった場所は、杉並区にある公園です。ここは、大変きれいな公園でとても広いのです。公園の中にはたくさんの遊具もありますし、鯉などが泳ぐ静かな池もあります。サッカーができる広場もとても広大です。

私たちはその公園に行くのが初めてでしたが、杉並区は財政も潤っているせいか、公園の手入れも大変行き届いており本当にきれいな公園だと思いました。

そして今日のお目当ては、水遊びができる水場でした。循環しているせいか流れている水はコケもほとんど生えておらず大変綺麗で、子供たちを躊躇なく裸で遊ばせられるくらいの清潔さを保っているようにみえました。

我が家の息子達も、初めて遊びに行ったこの公園に大興奮。さっそく水着に着替えて、お友達と一緒に飛び込んで行きました。水鉄砲でお友達に売って大はしゃぎ。二歳の下の弟は、お兄ちゃんに負けじと勇んでついていき、お兄ちゃんのお友達に絡んでいっしょに遊んでもらっていました。

この公園に着いたのが正午ごろでした。遊びに夢中になりご飯もそこそこにずっと遊び続けていた子供たち。親の子はもういい時間だろうと時計を何度も見るのですが、意外に時間が経つのが遅く、長い一日となりました。

やっと水だから上がってきた子供たちは、もうヘトヘトだろうから解散できるかなぁと思ったのですが、今度はボールを持ち出しグランドでサッカーを始めたのです。もう底なしの元気としか言いようがありません。

幼稚園も三年間経ちましたが、入園したまだ当時三歳だった子供たちがもう六歳の年になったのです。大変大きくなり、スタミナもついているようでした。

サッカーが終わったかと思えば、もう一度水場に突入してせっかく着替えた洋服をびしょ濡れにしていました。とても盛り上がっていたのでその日はそれで良しということにしてあげました。

こんなに喜んでいる子供たちの表情を見ることも珍しかったので、またの機会があれば同じような遊びの機会を作ってあげたいなと思いました。


2012 落とした腕時計